パーキンソン病

パーキンソン病とは?

パーキンソン病は、神経内科が扱う代表的な疾患のひとつです。

「最近、手足がふるえる」「歩きにくくなった気がする」といった症状から、パーキンソン病ではないかとご不安な方もいらっしゃるかもしれません。
パーキンソン病がどのような病気なのか、原因、主な症状、そして当クリニックでも力を入れている治療法とリハビリテーションについて詳しく解説します。

パーキンソン病とはどんな病気?

原因はドーパミンの減少

パーキンソン病は、身体を柔らかくスムーズに動かすために必要な「ドーパミン」という物質が、脳(黒質線条体)の衰えによって減少し、分泌が減ることで発症します。これは、ある意味では「老化現象のひとつ」とも言え、この状態だけであれば、寿命を全うすることができます。
(ただ、このような状態で転んでけがをしては、寿命を縮めてしまいます。)

「動けなくなる病気」ではありません。

例えば、待合室で数分待たされ、身体がかたまってしまい、5mほどを2分かかって診察室に入って来られた方が診察で数分間体を動かしただけで、見違えるようにスタスタと診察室を出ていかれることがよくあります。これは、“動こうとして身体を動かす”ことが、動き出すためのスイッチになっていることを表しているのかもしれません。

車で例えると「サイドブレーキ」がかかった状態

パーキンソン病は、よく「サイドブレーキがかかったまま、グググっと動いている車」に例えられます。治療薬は、このサイドブレーキを外してくれますが、ブレーキを外しただけでは、車は動きません。では、何が必要でしょうか?
それは「エンジン」です。この状態におけるエンジンとは、「やる気」や「これなら大丈夫という安心感」のこと。適切な服薬調整とリハビリで、ブレーキを外しつつエンジンがかかり、安全に動くことができれば、健康に寿命を全うすることができる状態と考えていいでしょう。

パーキンソン病の主な症状

  • 手足が(特に安静にしている時に)ふるえる
  • 最初の一歩が出にくい
  • 足をこするように歩く
  • 小刻みに速足になる
  • 前のめりになって転びそうになる
  • 瞬きが減り、表情が硬くなる
  • 唾液、鼻汁、皮脂などが過剰に分泌される など

パーキンソン病の治療方法

薬物治療(ドーパミン製剤)

治療の基本は、不足しているドーパミンを補うお薬(ドーパミン製剤)を投与することです。 これにより、かかっていた「サイドブレーキを外してあげる」ことを目指します。

リハビリテーション

薬物治療と並んで非常に重要なのが、リハビリテーションです。 ご本人の「やる気」と「意欲」を持って行動する「要領」を、リハビリを通じて習得していくことが大切です。

パーキンソン病のリハビリテーション

パーキンソン病のリハビリは、患者様の現在の身体状態に合わせて進めます。 「現在の能力を維持すること」「廃用症候群(使わないことによる機能低下)などの二次的な障害を防ぐこと」を目標とします。
リハビリを行う上で、「前頭葉機能(イメージング&アテンション)」つまり、ご自身の動きを意識し、注意しながら行うことが非常に重要です。

生活指導 ご本人・ご家族へ「長時間の同じ姿勢を避ける」など、日常生活でのアドバイスを行います。
ストレッチ体操 体が硬くなりやすいため、大きな動作を伴った動きで柔軟性を保ちます。
関節可動域訓練 療法士が関節を動かし、硬くなるのを防ぎます。
筋力増強訓練 廃用性の筋力低下を予防するため、自重トレーニングなどを行います。
姿勢矯正訓練 前かがみになりやすい姿勢を、声かけや体操で調整します。
バランス訓練 座った姿勢や立った姿勢で体重を移動させ、バランス能力を高めます。
歩行訓練 声かけや誘導による平地歩行、方向転換、狭い場所での歩行などを練習します。必要に応じて福祉用具(杖や歩行器)の検討も行います。
起居動作訓練 寝返り、起き上がり、立ち上がりといった基本的な動作を訓練します。
日常生活動作(ADL)訓練 食事、着替えなどの動作指導や、自助具の検討を行います。
家屋環境整備 ご自宅の環境を伺い、手すりの設置など環境整備の指導も行います。
その他の訓練 ボール蹴り、キャッチボール、手工芸などで、楽しみながら動きを整えます。

パーキンソン病の症例紹介

Aさん(男性 80歳)

3年前から、足がスムーズに前に出ない、転倒しやすくなったことを家族が不安に思い、受診

診断

パーキンソン病の診断

経過

服薬にて症状改善、現在は、ほぼ普通に生活をしている

Bさん(女性 88歳)

パーキンソン病にて、通院
お薬のコントロールが上手くいかず、一日の体調の波が大きく悩んでいた

診断

通所リハビリに通い、1日の様子を介護士、看護師、医師にて観察

経過

生活リズムや薬の効きが弱くなるタイミングを把握し、薬の時間と量を調節、スムーズに生活可能となる

Cさん(女性 85歳)

おひとり暮らしの女性(85歳)、通所リハビリに通いながら、服薬&リハビリを継続してきた
ある時期から、症状のコントロールが上手く行かなくなりADL低下、独居に不安

診断

特別養護老人ホームに入所、服薬を看護師にて管理

経過

症状ADL改善(独居により、指示通り服薬が出来ていなかった)

パーキンソン病でお悩みの方はご相談ください

パーキンソン病は、適切な治療とリハビリテーションを継続することで、症状とうまく付き合っていくことができる病気です。「もしかして?」と感じる症状がある方、またはご家族のことでお悩みの方は、お気軽に当クリニックにご相談ください。
なかむらクリニック、および通所リハビリ「デイ・なかむら」では、医療保険および介護保険を利用したパーキンソン病のリハビリテーションを行っています。
神経内科の専門的な観点から、お一人おひとりの状態に合わせたサポートを提供します。

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